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「退色した煙水晶とシトリンはやはり違う黄色なのか?」 との´・ω・`興味深いご質問頂き、ちょこっとだけ帰ってきました。ので石を考える第?回。黄水晶について。 しかし・・・この問題一体何から説明すればいいのやら・・・・・ 結論から言うと客観的な色調において、自身は違うと思っております´・ω・` だが、主観に依存すると個々の判断により差異が生まれるため、ちゃんと現象の原理から説明しないといけないと思います。 うーんと・・まずはこれらを予備知識に ①自色鉱物と多色鉱物 ②着色中心 についてちょこっと触れて、実際に水晶の例を見てくって感じで´・ω・` ①自色鉱物と多色鉱物 まず、以外に思われるかもしれないが、ほとんどの鉱物は、純粋な状態であればあるほど無色です´・ω・` ルビー・サファイヤのコランダム、アクアマリンなどのベリルや、ガーネットなども実は純粋な状態では無色の鉱物です。 本来、無色であるはずの鉱物。これらは、他の微量元素、つまりは「不純物」の作用により発色しており、それら不純物の混入により、結晶組成においての電価数が余る事となり、この遊離電子数と混在したイオンの種類により発色(吸収できない色)が変化します。 このイオン種別と電価数の関係は、色の発色に直結しており、たとえばピンクの色を発色しやすいイオンとしてはマンガン、赤~緑はクロム、青は銅やチタンなどと結晶構造に組み込めるイオンにより、ある程度の鉱物の「色」は不変のものとなるわけです。 これはより多くのイオンを結晶格子中に組み込める余地があるほど、様々な色を生み出すことを意味しますが、逆に「結晶格子中のその種の鉱物として、必要な元素を置き換える事のできる元素」が少なければ、その種の鉱物はその色の系統しか持てないということになります。かわいそうな・・・ このような、無色の鉱物に不純物が関与して発色する鉱物を「他色鉱物」と言います´・ω・` そして、その真逆に位置する、「純粋な結晶において自身の組成元素飲みで色を持つ」鉱物、これらを「自色鉱物」と言います´・ω・` ②着色中心 先にあげた「不純物」。これらはいろいろ種類がありすぎるので、とくに関与する遷移元素とおまけに希土類元素を足してまとめて「例のアレ」と表記します´・ω・`他に呼び方はなかったものか・・ これら例のアレは典型的な元素と異なる電子規則を持つ元素で、光を吸収する、つまり無色ではないと言う特徴が存在します。つまりは、遷移元素などを結晶格子に取り込む、もしくは置き換えられる構造をもつ鉱物 は「色」を持つ事が可能であるということである。 となると、著色中心(カラーセンター)の要素である①イオンの欠落、②イオンの代用の②の方が満たされるわけであり、発色の要因でもある。 着色中心=イオンの異常、と認識するとわかりやすい´・ω・` でだ´・ω・`水晶を例に見て見るとだわ。 純粋な水晶(SiO2)は無色であります。つまりは、水晶(アルファ石英)においての発色は典型元素に外れる、希土類元素もしくは還移元素の作用がすべてである。 と判断できるため、水晶は他色鉱物に分類できます。 では、水晶に関与する遷移元素は何があるか?と言えば、現時点でしっかり確認されているのはアルミニウム・鉄の二種だけです。 それら元素の電子数の差異により、光の吸収スペクトルが変化するわけであるが、鉄イオンについては、イオンにおける価数の変化により同一のイオンであっても違った色を吸収するため、二価鉄→緑水晶(Prasiolite)、三価鉄→黄水晶(Citoline) 四価鉄→紫水晶(Amethyst)とイオンに残った電価数により発色も変わるのである。 これらイオンの価数を変異させるのが、熱量による作用、つまりは、2次的な熱水・地熱による接触変成作用です。 では、煙水晶の退色はイオンの価数の変異か?と聞かれれば、またややこいのですが、ちゃうんです。 なんと今までの文に全く関係ないのです。 そもそも煙水晶の黒は、珪素と置き換わったアルミニウムと酸素の間のイオン結合が、放射能の作用により不安定化し破断したことによる着色中心。つまりは①のイオンの欠落の作用に関与します。 この結合は紫外線の効果により修復されますが、修復=退色。 つまりは、もっとも安定したイオン結合の状態であろうとする結晶は、最も安定した状態、つまり無色透明に近い状態へと自己再生してるわけです´・ω・` じゃけ、「煙水晶の退色→黄色に変色」と言うのは間違いで、「なんか退色して黄色っぽくなった」というのは、黒が引いて、元の三価鉄を含む水晶が出てきただけです。煙水晶は退色しても、黒が薄くなるだけです。 となると、黄水晶にも種類があると言う事がもうわかりますね´・ω・` ①「純粋な黄水晶」 結晶時の熱水に豊富な三価鉄を含み、結晶当時から黄色い水晶。赤~橙のある黄色。 後発的に放射能の関与にてスモーキーシトリンに変異する場合あり(例・マデイラシトリン) ②「煙水晶由来」 接触変成作用により、結晶中に混じった鉄イオンが反応し黄色を発色した煙水晶。黒の強い黄色 後発的に煙水晶が退色、黄色が強くなる場合あり。(例・スモーキーシトリン) ③「紫水晶由来」 接触変成作用により、紫水晶の鉄イオンが電価を一つ失い、黄色を発色した紫水晶。茶の強い黄色 後発的に紫水晶が退色、黄色が強くなる場合あり。鉄イオンの供給が近しく、紫水晶と①の黄水晶で固熔体を成す場合多し。(例・アメトリン) さらに、後発的な放射能が加わる事によ煙∔紫∔黄などもあり。 コレで答えになるだろうか´・ω・`とりあえず退色で出てきた黄と、シトリンはちゃう・・とおもう しかし、先にも書いたが、水晶は固熔体(同一鉱物であるが、組成の違う数種で一つの結晶を成す鉱物)鉱物であるため、さきっちょだけ煙水晶とか、まんなかだけ透明とか、表面だけ紫とかの境界線が非常にあいまいな事が多いため、部分的に黄色いけど煙水晶?とか、黄か煙か非常にあいまいな結晶も多々あるわけなので・・・・・・ ぶっちゃけ万人が認めれるくらいはっきりした色調を持たない限り、何水晶かは判別できないわけなので。 あいつは煙っていうし、こいつは黄っていうし状態になるので、自分で黄色いと思ったら黄水晶でいいんじゃないかなって書いてて思ってきた´・ω・` うーむ´・ω・`ややこしい・・・・ どーでもいいが、画像が載せれなかったり、消えたりしている・・・・・ついにエキサイトブログの無料で載せれる限界容量がやばいのか。 ではでは´・ω・`ノ
by monolith-works
| 2013-02-18 01:02
| 石を考える
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